【高級グラスの代名詞】バカラはどうしてお高いの?
2019.07.19
有名人のお宅拝見番組などでズラーッと並ぶ有名洋食器の中に必ずひとつや2つは出てくる「バカラ」のグラス。「バカラは高額、高級品」ということは有名ですが、そもそもなぜお高いのでしょう?
「バカラ」と聞くとキラキラと輝いて、何だか宝石のように美しいガラス製品のイメージがありますが、ガラス食器を買おうと思えば、数百円で気軽に買える昨今。
同じガラス製品なのにかたや100円、かたやウン万円もするその違いは?
ということで今回は高級グラスの代名詞「バカラ」と「クリスタルガラス」の秘密を探ってみました。

「バカラ」とはフランス東部の村の名前
まずバカラ社の歴史を少しご紹介します。
バカラ社が誕生した18世紀当時のフランスは、多くの度重なる戦争により経済的に困窮していました。
そんな窮地を脱しようと、フランス東部のロレーヌ地方統主「モンモランシー・ラバル」は、他のヨーロッパ諸国に比べて遅れていたガラス産業に目をつけ、バカラ村にガラス工場を設立することを考案。当時の国王ルイ15世に許可されました。
こうして1764年バカラ社の歴史が始まりました。
バカラとヨーロッパ最古のクリスタルガラスメーカー
バカラが「クリスタル・ガラス」の製造を始めたは1816年頃のこと。
それまでバカラ社は工場設立から約60年間、窓ガラスや鏡、ビン類などの生産が中心だったそうです。しかし、ヨーロッパ最古のクリスタルガラスメーカー、サンルイ(Saint Louis)社との一時的な合併時にクリスタル製造の技法を学び、製造を開始します。
クリスタル製造が軌道に乗り始めた1825年、アルクール公爵家の婚礼のために制作されたクリスタル・グラスは、現在までロングヒットしている「アルクール」シリーズの原型となるグラスで、バカラの代名詞とも呼ばれているシリーズです。
ちなみに1989年、エルメスグループが歴史と技術の保護を目的としてサンルイ社の株式を買収したため、現在サンルイ社はエルメス傘下になっています。

世界各国の王室御用達ブランド
バカラ社は1851年のロンドン万博から出展していますが、1855年、1867年、1878年の各パリ万博において3度グラン・プリを受賞。
フランス王室だけでなく世界各国の王室・皇族御用達となって愛用されたことでも、そのブランド効果を高め、バカラの名を不動のものにしていったそうです。
バカラの「クリスタルガラス」は最高級ガラス
【クリスタルガラスとは?】
一般的に、珪砂、カリウム、ソーダ灰というガラスの主成分に、酸化鉛を添加して形成される鉛ガラスの一種。(引用:Wikipedia)
酸化鉛が多く含まれているガラス製品は水晶のような強い輝きと透明度を持ちますが、成形には洗練された高い技術を必要とするそうです。
バカラのクリスタルガラスは、酸化鉛を30%含み、その品質基準の高さから製造されたうちの3~4割は破棄されてしまうとか。
さらに、バカラ社はフランスの「M.O.F.」(フランス最優秀職人)を50人以上輩出しており、その技術と品質の高さが裏付けられています。
バカラは調べれば調べるほど奥が深く、とても格式高い洗練されたクリスタルブランドでした。
お値段の裏には高い技術と長い歴史とプライスレスな付加価値が隠されているんですね。
そんなバカラ社の高級グラスですが、トレジャーファクトリーではお手頃価格で販売しております。
特別な日に特別なグラスで美味しいお酒を愉しんでみてはいかがでしょうか。